多焦点眼内レンズとは

単焦点と多焦点の違い

多焦点眼内レンズは、遠方と近方にピントが合う遠近両用レンズです。白内障によって濁った水晶体を摘出し、その代わりに眼内レンズを挿入しますが、従来の単焦点レンズはきまった一点のみにピントが合うため、それ以外の場所を見るときは眼鏡が必要となります。例えば、遠方が見えるように単焦点眼内レンズを挿入した場合には、遠くを見るときには眼鏡なしでも可能ですが、新聞や本など近くの字を読みたい時には近用眼鏡(いわゆる老眼鏡)が必要です。

多焦点眼内レンズは、2か所もしくは3か所にピントが合うため、若いころのようにすべての位置にピントが合うわけでは

単焦点眼内レンズ
(ピントが合う距離がひとつ)
多焦点眼内レンズ
(ピントが合う距離が複数)

ありませんが、遠方と近方が見える事で日常生活は非常に楽になります。多焦点眼内レンズにより、眼鏡に依存しないもしくは眼鏡の使用頻度を減らすことが可能となり、QOL(quality of life)の向上が期待されます。

ハローとグレア

多焦点眼内レンズは、挿入してから見え方に慣れるまでに数週間~数ヶ月かかる場合があります。これは、脳が多焦点レンズの見え方に順応する時間が必要なためです。

また、単焦点レンズと比較してコントラスト感度(鮮やかさ)が少し低いことや夜間少し見えにくく感じること、
光の輪(ハロー)やまぶしさ(グレア)を感じることがあります。時間と共に軽快し、気にならなくなる方が多いようです。

多焦点眼内レンズは現時点では保険適応外となりますので、全額自己負担となります。
民間の保険・各種共済などで先進医療特約を付帯していれば、全額給付される場合がありますので、事前に加入されている保険会社にお問い合わせください。

先進医療とは

先進医療とは、厚生労働省が認めた医療機関のみが実施できる、有効かつ安全で高度な新しい医療技術のことです。
当クリニックは、多焦点レンズを用いた白内障手術においてこの先進医療実施医療機関として厚生労働省に認定されています。
先進医療実施医療機関においては術前検査代・術後検査代・薬剤代は健康保険が適応されますので、自己負担は手術料と多焦点眼内レンズ代のみとなります。さらに各種保険の先進医療特約にて自己負担分も交付される場合があります。

多焦点眼内レンズによる白内障手術費用

片眼
38万円(非課税)
両眼
76万円(非課税)
※術前検査代・術後検査代・薬剤代は健康保険が適応されます。
当院は厚生労働省が認める「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」の先進医療認定施設です。
先進医療認定施設では、先進医療にかかる費用(手術費など)は全額自己負担となりますが、一部診察費用・検査費用・薬代等の費用は、保険診療の適用が可能になります。

多焦点眼内レンズの種類

テクニスマルチフォーカル
(近方33㎝ / 42㎝ / 50㎝)
回折型多焦点眼内レンズで、遠くと手元の2か所にピントが合います。手元のピントの距離が33㎝ / 42㎝ / 50㎝の3つから選ぶことができます。夜間にグレア、ハローを感じることがあります。コントラスト感度は少し低下します。乱視矯正は不可です。
シンフォニー
エシェット型回折型拡張多焦点レンズで、手元のピントが合いにくいものの、遠方から中間まで落ち込みなく広い範囲が自然に見えます。コントラスト感度の低下も少なく、夜間のグレア・ハローも極力抑えられています。
ファインビジョン
(3焦点)
遠方、近方に加え中間距離の見え方も良好な3か所にピントの合うレンズです。
グレア・ハローも少なく、乱視対応もあります。多焦点レンズの中で眼鏡依存度が一番少ないレンズです。
◆片眼:50万円(非課税)